更新忘港町住人

漢子跟妹子混搭的興趣/カッコいい×カワいい趣味

茶金・GLOD LEAFのプチ感想(ネタバレ少々)

前編の「華燈初上」はシーズン3配信時期が明かされていない今、この虚しさを何かで埋めたいので、少し前も話題になった「茶金」も再生。(下記ネタバレ注意)

 

※写真はFacebook公式ファンページより
(↑↑ サイトにネタバレ注意)

 

~紹介~


21'/11/13より公視、MOD、Hami Videoにて配信。11/14以降、ほかのサイトも配信が始まった。(現在は日本Netfilxまだ放送権が取得されていないようだが、海外放送向けのTaiwan+では配信できればと願う)
※情報源:フォーカス台湾

 

背景は1950年代、過去新竹北埔地域に茶葉製造・販売の商売を営む一家の物語。「華燈」と違って、「茶金」で使用する言語にメインは客家語(海陸腔*)だった。次は閩南語(台湾語)、そして、若干の日本語、國語(北京語)、英語、上海語。

 

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台湾の客家語は、各地域の由来により、更に細かく分けられている。その中にユーザーが一番多いのは、四県腔と海陸腔だそうだ。興味ある方は、wikipediaのページ(ネタバレ注意。中国語、英語のみ)へ。

 

一見普通の時代劇のようだが、役者が使用する言葉より、当時台湾の多様性が見える。(政権がゴロゴロ変わって悲しかった時代だったが、、、)また、主人公の薏心さんは女性として「嫁がないと終わり」という時代に逆らえ、一生懸命ビジネスの世界で戦ったことも、見るところだと思う。

物語が進むと、あの時代の難しさが段々わかってくるだろう。台湾で生活しながら、台湾の資源をしっかりと使って、いつかまた中国大陸に帰りたい渡台政治家(国語)。世界大戦が終わって色んな国を支援したり、資源を探したりするアメリカ勢力(英語)。自分の地域を繁栄を何とか守りたい商人(客家語、閩南語)。それぞれの下心を持って、主人公らの運命もそれで翻弄されていた。

 

~台湾での反応~


近頃、公視発の作品は次々と好評された。「茶金」も、その中の一つだった。本作は、ドラマの脚本が完成した後、更に小説の話に持って行った。撮影が終わった頃、宣伝するため、テレビ小説が先に発売された。


最初、この「茶金」の話を詳しく見ていたのは、実はあるSNSの投稿で、ちょっとした炎上事件があった。物語に、「四万旧台湾ドルを1新台湾ドルに取り換える」という実際歴史に存在する大事件があって、ドラマではアメリカのアドバイスで実施する、小説ではアメリカがその政策を大反対したと。

 

memo
「四万旧台湾ドルを1新台湾ドルに取り換える」とは、当時インフレーションという背景もあって、結局流通していた旧台湾ドルは4万元で1元新台湾ドルを取り換えることになって、当時の一大事件だった。

 

それぞれの解釈で演出したので、ネットでは歴史とは異なると、かなり論争されていたようだ。一部実在した人物をモデルした作品なので、真実をどれぐらい入れ込むの難しいものだよね。いずれにせよ、話題になったうえで、多くの人々が見ている証だった。

 

~感想~


まさか、ほとんど客家語で話したドラマだった。あの時代のことは、多少年寄りから話を聞いたが、製茶会社令嬢の生活なんて、周りにあんなお金持ちがいなかった。本当にいい教養をされたんだろうなー様々な言語が使えるし、頭の回転や度胸がよい人物だった。


それでも、最初は女性だから、所々あの時代の性別差別が見えた。(例:ご先祖様へ祀ることは、大家族の大人たちに遅刻した父の代理もさせなかった。父はといつも違うテーブルで食事など)それでも、彼女が戦っていた。誰でも信じてくれない、自分のことをバカにしたところから、自分なりの努力をして、周りの男性に認めらてくれた。


他に頑張っている女性もいた。例えば、製茶師の山妹さんは、実力が知られていない時に、地道に色んな方法を探った。(そういえば、2人の師匠が連続に〇んでしまって、なんかおかしくない?) あと、中国に帰れない京劇大物役者の夏老闆も、出場する度に観客から大きな歓声を浴びた。


このドラマの俳優みんな大変だと思う。あの時代の言語の多様性に、きっと苦労したんだろう。その中に、一番気に入ったのは「京劇の名物役者―夏老闆」だった。ステージでははもちろん本物っぽいでかっこうよかったし、普段もとても風雅で完全にthe上海女子スタイル。その次は、「福吉」を演じる俳優なのだ。まさか敏腕ビジネスマンという役目を、やりこなしたんだ。(普段はお笑い芸人のイメージが強すぎたw)

 

~余談~


新竹の北埔に対しては、毎回国道の台3線を通りかかった時、渋滞が酷い町という印象に過ぎなかった。でも、一回その辺に詳しい友人の紹介で、客家集落であるため、客家文化がたっぷりと触れ合う場所だと分かった。このドラマを通して、まさか昔お茶の王国だったと初めて知った。観光客が多いので、だからいつも渋滞しているんだ。


撮影地の別荘は、モデルとなった姜阿新さんご本人が住んでいた屋敷であった。あの時代、こんなに立派な別荘が住められ、当時事業のスケールがわかる。そして、ドラマでも話したように、最後に「姜阿新洋樓」が手放さないといけない時期が迎えた。今は、撮影ができたのは、姜氏子孫が買い戻したからだ。


近年財産権利を持つ合作銀行は、2012年にやっと売却を決めた。その情報偶々知った姜氏子孫は、この物件に深い趣味を持つ新光グループ呉氏家族に話し合って、どうしても自分の祖先が残したものを取り戻したいと願った。そこで、吳東昇さんもその願いを成就させ、買取をやめて美談となった。(ニュース記事:自由時報「姜阿新洋樓 易主半世紀子孫出資買回」


あと、先ほど話した「夏老闆」ことの李杏さん。彼女は正真正銘の台湾人で、芸術大学名門の台湾芸術大学・演劇専攻だった。京劇を演じる前にとても緊張で、短時間のレッスンをしただけだった。それでも、京劇の歌いも吹き替えなしで、インタビューでの生歌を見て、とてもびっくりした。これは、役者魂というものなんだろうな。

 

現在のところ、まだ半分しか見てなかったが、他所でネタバレを見ていたら、最後は虚しかったわ。みんな結局時代に負けたのか?でも、エンディングは、視聴者に想像をお任せというオープンエンディングだったので、明るい未来にご期待を。(苦笑)